御結納をご検討中の方に
結納は、もっとも一般的で数多く行なわれている婚約の形式です。ただ、ひとくちに結納と言っても様々な形や方法がありますので、本人同士お二人でよく話し合い、双方の親の意見も尊重しながら、将来の家庭円満につながる最善の形を選んでください。
結納飾り
結納の品として、以前は帯などの衣類や、鮮魚、お酒といった品物を贈っていましたが、現代ではそれに代わる現金を贈ります。そういった品々に模した飾りが結納飾りと言われています。大きさは、お盆に載る程度の小さな物から、畳一枚以上の大きな物もあり、金額は、五千円程度から十万円以上するものまで様々です。予算や、会場までの交通手段などを考えて、無理のない物をお選びください。特に大きさは会場に合ったものを選ぶことが大切です。贈られた結納飾りは結婚式の当日まで床の間に飾っておくのが慣例でしたが、住宅事情も変わり、収納が困難である等の事情から、結納飾りをレンタルされる方も増えています。
家族書・親族書
本人同士の意思によって結婚が成立する現在では、改めて交換する必要はありませんが、家族や親戚を紹介する書類の一種と考え、気軽に交換しておくのも良いのではないでしょうか。書面に書く範囲は、一般的におじおばの三親等までですが、不要と思えば父母・きょうだい・祖父母の二親等まででも充分です。縦二つ折りにした奉書紙に筆書きするのが正式ですが、便箋などにペン書きしたり、パソコンを使用して作成するなどの方法もあり、この場合には簡単に年齢や職業を書き添えても良いでしょう。範囲や内容、形式については お二人で話し合って、双方が同じ形になるようにしてください。
返し結納(袴料・受書)
「袴料」として一割返しや半返しをするしきたりもありますが、最近では省略する傾向にあります。女性方は受書を出して婚約承諾の意思表示とし、受け取るだけの方法もあります。また、結納返しの代わりに、腕時計や礼服・スーツなどの記念の品を贈るケースもあります。
ご結納の進めかた
結納には土地それぞれに様々な様式がございますが、この項では山口県の周南地域でポピュラーだと思われる、結納の様式を紹介致します。
出席者
以前は、婚約の証人として仲人に立ち合いをお願いしておりましたが、現在では殆どの場合、本人同士と両家の親で結納を交わされます。
会場
新婦方に新郎方が訪れる方法と、ホテルや料理屋の一室に席を設けて行う場合があります。その場合も会場の予約は新婦方が行います。
新婦宅に会場を設える場合、玄関や座敷を掃除し、祝事にふさわしい花を生けて、床の間におめでたい図柄か字句の掛け軸を掛けます。
床の間や、上座に結納品を飾るスペースを設け、両家が向き合う形で席を準備します。
結納当日
ホテルや料理屋の一室に席を設ける場合、会場へはなるべく新郎方が先に着くようにし、上座に結納品を飾って待つようにします。
会場によっては飾りつけをお願いできる所もありますので、事前に相談されると良いでしょう。
またレンタル結納品を利用する場合は、予定時刻の1時間前頃に展示をお願いすると良いでしょう。
新婦宅にて結納を行う場合
☆両親と本人が揃って玄関に出迎え、飾りつけの部屋へ案内します。
☆男性方は手土産を渡し、挨拶をします。
《訪問時の口上例》
新郎方「本日はお日柄も宜しく、結納をおさめに参りました」
新婦方「ようこそお越しくださいました。どうぞおあがり下さい」
☆自宅の場合、仏壇(女性方のご先祖様)があれば御参りをします。
結納飾りつけ
☆結納の飾りつけは男性方が行ないます。
☆飾りつけの間、女性方は別室にさがって待ちます。
《口上例》
新郎方「お部屋を拝借させていただきます」
新婦方「何かお手伝いする事がございましたら、お申し付けください」
※飾りつけが終わったら「準備が整いました」と声をかけ、女性側の 入室を待って全員で着席します。
席 順
☆席順は、上座に客である男性方(養子縁組なら女性方)が座ります。
☆上座から父、母、本人の順に座ります。
※関東では本人が一番上座に座ります。また、父親が席にいない等の理由で本人同士が結納を取り交わす場合も本人が一番上座に座ります。
着席時のマナー
☆座布団は使いません。
席に着くときは座布団をはずし、自分の後ろか横に置くようにします。座布団を はずすことで、高い席から降りてあいさつする謙虚な気持ちを表します。
☆扇子を右手で持ち、要を右側にして自分の前に置きます。
その際折りたたんだ扇面が側面になるように置きます。扇子を置くということは「正式な慶事のあいさつに来た」ということを意味します。
☆扇子より内側に両手をつき、一旦深く頭を下げます。
両手をついたまま頭を45度程度上げ、その姿勢(頭を45度程度下げた状態)を保ったまま口上にうつります。
結納式《口上例》
新郎方「本日はお日柄もよろしく、○○様(嫁)と息子○○(婿)の縁談がととのいましたので、婚約の印として結納を持参致しました。幾久しくお納めください。」
☆目録には『ふくさ』をかけた状態で、白木の台ごと女性方に渡します。
☆女性方は『ふくさ』をはずし、目録を開いて内容を確認します。
新婦方「結構な結納の品々をありがとうございます。幾久しくお受け いたします」
☆女性方から男性方に『受書』を手渡します。
※昨今は殆どの場合、男性方の両親と本人が結納式に列席しますので、『受書』は省かれる場合もあります。
新郎方「今後とも末永くよろしくお願い致します」
口上は、新郎方、新婦方ともに父親が行うことが多いようです。
口上が終わるまで頭を45度程度下げた状態を保ちます。
茶菓・食事の接待
結納の式が終わりましたら、茶菓の接待、それから食事会という流れが一般的です。
☆茶菓の接待の時は「お茶を濁す」ことがないよう煎茶は供しません。
「花開く」ように桜茶や、「慶ぶ」という意味で昆布茶等を供します。
☆食事代等の費用は新婦方が負担するのが一般的です。新郎方はそれに見合う金子を「松魚料」「家内喜多留料」の金封に準備します。
※九州地方では結納品の中に結納茶が含まれる事が多いのですが、その際には必ず番茶を用います。「番茶は1回だけしか出ませんので、嫁も1回だけしか実家を出ない」という意味です。お茶の木の芽は摘んでも摘んでも芽が出るので「お芽出たい」と縁起が良いとされています。